網膜硝子体日帰り手術とは

網膜硝子体日帰り手術イメージ

硝子体とは、眼球の内腔を満たしている(卵の白身のような)透明のゼリー状となっている組織のことをいいます。出血や炎症などによって硝子体が濁ったり、硝子体が網膜を牽引して網膜に孔をあけたりすることがあります。これらが原因となり視力低下などの症状がみられるようになります。日常生活に支障をきたす場合や、現状では支障はないものの放置すると悪化することが予想される場合に硝子体を切除して治療するのが網膜硝子体手術です。当院では、日帰りにて行いますが、主に以下のような眼疾患が対象となります。

網膜硝子体手術が検討される主な眼疾患

  • 糖尿病網膜症
  • 硝子体出血(硝子体混濁)
  • 網膜剥離(網膜裂孔)
  • 黄斑前膜
  • 黄斑円孔
  • 網膜静脈閉塞症
  • など

網膜硝子体手術とは

手術は局所麻酔下で行われます。白目の部分に小さな孔(直径0.5mm程度)を3~4カ所に開け、そこから眼内照明用の器具や硝子体を切除するカッターを出し入れします。1カ所からは潅流液を注入し眼圧を維持します。手術時は眼球内の様子を顕微鏡下で確認しながら、硝子体を取り除いたり網膜表面の膜を除去したりします。必要によって、網膜光凝固治療(レーザー治療)を併用します。網膜剥離の場合は眼内を空気に置換してから網膜裂孔の周囲をレーザー治療で焼きつけます。手術時間は手術内容により異なりますが、多くの場合は1~2時間程度で終了します。

術後の注意点

術後についての注意点ですが、少し院内でお休みいただいてからご帰宅となります。手術当日は、ご自身の運転(自動車、バイク、自転車など)による来院は控えてください。眼内を空気に置換した場合は術後1~2週間、うつむきもしくは横向きになるなどの体位制限があります。術後点眼は3ヵ月間続きます。視力はゆっくりと改善します。術後は定期的な経過観察を行いますので、指定された日に通院してください。